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僕が演劇を始めたきっかけ

高校3年の野外劇

 僕の母校では3年生が文化祭で劇をするのが恒例行事となっていて、1クラスで30分の演劇を作り、その完成度を競い合いました。当時は全てで10クラスで、どのクラスも最優秀賞を狙って奮闘していました。

 僕は意気込んで、かなり社会派の演劇脚本を書き上げましたが、クラスメイトからはあまりいい評価を得られませんでした。クラスの雰囲気を感じ取りつつ、書き直した結果、投票で自分の書いた脚本をやることになりました。しかし、僕が部活動に熱中している間に、あらすじ以外の内容は殆ど改変されてしまいました。

 

 「これでもダメなのか・・・。」と落胆しつつも、みんな自分の好きなことを精一杯にやろうとしていたので、僕も自分が楽しくできることを探しました。そこで思いついたのは、オリジナルミュージカルを作ることでした。

 僕が演じるボス役の登場シーンをミュージカルにすることにしたんです。僕はそのシーンの作詞・作曲、歌(役者)、振り付けを担当し、曲のピアノ演奏・ヴァイオリン演奏・コントラバスの演奏・録音をクラスメイトにしてもらいました。ミュージカル部分の尺は1分足らずでしたが、高校生にしてはかなりいい出来栄えでした。そして、1・2年生の投票の結果、僕のクラスが最優秀賞に選ばれました。

  これらのことを踏まえ、自身の才能というよりも、創作することへの熱意を信じて演劇作りに挑戦しようと決めました。未だに、高校3年でやり遂げたことからモチベーションを得て創作をし続けています。