今日、ヴォーカルアンサンブルリレー(通称VER)という九州の若手合唱人がコーラスを披露し合う会に出場した。私は、歌で舞台に立つというのが久々だった(半年ぶり)のでかなり緊張したが、何とかbarbershop styleの曲を2曲歌い上げる事が出来た。
また、これまでに団体名を知ってはいても、話した事のない合唱人と話せたというのがとても良かった。特に、音大を出てフリーランスをされている方がいて、音楽で生計を立てていきたいのに、その活動が世間から「ビジネスの為に音楽をやってるのか?」という批判に晒される事に窮屈さを感じるという話を聞いた。私の研究室の先輩の「友達の結婚式のためのVTRを作ったのに、それに対しての報酬がなかった」という話を思い出した。そういった事は音楽だけでなく、あらゆる創作に関わる事に起こり得ることだ。
せっかく、音大や美大を出ても、その中で技術的にトップレベルでしかアーティストとしては認められない。逆に、音大等を出ていなくても巷で有名なバンドやアーティストの多くは専門学校ではなく、普通の大学を出ていて活躍していたりする。
しかし、多くの音大生・芸大生はそういう事には在学中は真摯に向き合わず、中学や高校で続けてきた芸術をまた同じように続けられたら良いと思っている。ただ、そういう学生達はせっかく専門学校を出ても全く専門性の違う教員や会社員になったりするというのが殆ど。結果的に芸術を学ぶ学校の社会的な価値は下がる一方である。
という事に、学生は気付かなければならない。
本当は気づいていても、そういう面倒な問題に向き合いたくないと思っているのかもしれない。