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自分の作品へのこだわり

今年に入ってから自分の作品(特に作曲した曲)へのこだわりが無くなって来たように思う。
数年前までは、自分が作った作品の初演はとても重要だった。だから一つ一つの舞台や演奏を脇目も振らず熱心に作ってきた。
ただ、自分が作る以外にも沢山の人が作品を作っている事を考えれば、自分にとっては重要な一曲でも、他人からすれば有象無象の作品の中の一つにしかとらえられない。

この考えを持つようになってからは、作品を作った後での高揚感みたいなものはあまりなくなり、自分の作品が他人の作ったものとどう違うのか?という分析をするようになった。一言で言えば、自分の作品への評価が厳しくなった。
それは作品のクオリティーを上げるためには正しい視点だが、その分、自分の作品を肯定的に思う事が難しくなった。を自分が何かを発表しても、一流のアーティストの作ったものに比べれば到底及ばないのだから、頑張った所でどうせ…」というふうにだ。

最近はそういう自分とずっと戦っている。その葛藤から逃げ出したいと思う事はしばしばある。